3DO REAL Sampler CD

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外装
 
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起動からメニューまで
 これは 3DO REAL に付属している Sampler CD というもの。要するに 3DO はこんなにすごい、ということを示すための CD だ。だから、この中には一通りの 3DO でできる要素の欠片が詰まっている。内容は今からしたらやけに安っぽい、そして粗末な出来だと思えるが、これが作られたのは 15 年近く前だということに注意してほしい。
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 起動すると 3DO のロゴが出る。同世代機 Playstation とは違って音も動きもなくただロゴがパッと出てくるだけ。X ボタンはセレクトボタンのこと。スタートボタンは P ボタンと呼ばれている。3DO REAL はメモリーカード式ではなく、メモリー内蔵型であったため、本体にあるデータをこのように起動画面で管理することができた。また、別売りで拡張メモリーパックというのも存在するが、これはあくまでも拡張メモリーであり、カードではない。まだ入手できていないが、気軽に持ち運べるほど小さくない。

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ソフトが起動すると、なにやらえらく昔のテレビが出てきて・・・

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いつごろの映像かしらないが、これも相当古い映像が出てくる。おそらく当時はこれだけでもずいぶんと印象に残ったのではないか。当時セガサターンや Playstation に先行して発売され、このような映像がそのまま表示されていることはすごく新しいことだった。

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 その後テレビがなにやら動きだし、訳の分からないものが色々飛び出してくる。これも 3DO の2D 処理能力を自慢したいのだろう。最後に、テレビが現代的なブラウン管テレビに変身して 3DO というよりは、3DO REAL のロゴが出現する。なぜ下に置くところがあるのにテレビの上に 3DO があるのかはわからない。

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その後古くさい音楽とともにひととおり 3DO のロゴや音楽はどうのこうの・・・という表示が流れ、いよいよ本編が読み込まれる。ちなみに読み込みまでに 5 秒くらいかかった。この読み込み画面もただの文字にしておけばいいのにわざわざ影文字にして 3DO の画像能力というか、CD を使えばこんなにぜいたくに画像がつかえるのだということを自慢している。

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本編が始まるとなにやら宇宙の彼方から 3DO REAL が飛んできて、くるくる回り出す。当時まともな 3D ゲームなどまだなかっただけに、実機で、自分の目の前で 3D が動くさまは大きく印象に残ったことだろう。この映像と同じくして、音声が流れる。「3DO REAL INTERACTIVE MULTIPLAYER へようこそ。3DO REAL では・・・」まあ、さまざまなことが出来るのを軽く述べておいて、3DO の特徴は次の四つの要素であると紹介する。ここからは実際に遊べるというか操作できる。十字キーで選んで、A ボタン (コントローラの三つのボタンのうち、一番左にあるボタン)
を押すと決定。まずは 3DO CD、つまり 3DO ソフトのデモを見てみる。ちなみに、選んでいる際も 3DO REAL は回り続けている。

3DO CD
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 読み込みが終わると、なにやらピラミッドらしき物体のまわりを球体が宇宙を背景に、軌道を描いている 3D グラフィックが現れ、ナレーションを伴って動く。「3DO CD では、これまでにないゲームの表現、音楽、アニメーション・・・」

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音声を聞いていると、またもやメニューが出てくる。先ほどのは 3DO REAL の機能デモ―3DO REAL がゲーム機ではなく情報家電と位置づけられていたことによる―であったが、こちらは、3DO REAL の機能の一環であるゲーム機能、3DO CD、ようするに 3DO のゲームデモである。

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 まずはピンボールから。どうでもいいが、このおじさん、笑っている場合はではないと思うのだが。

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この台でしか打てない。3 回ボールを落とすとゲームオーバー。何回でも出来る。なお記録は残らない。まあデモだからこの程度だろう。次は「バットマン」というのを見てみる。

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 なにやら先ほどとは違う豪華な 3DO ロゴが出現し、次にいっきに映画でも見ているかのような雰囲気に。実際これはバットマンという有名なアメリカの漫画のアニメ版の一部だった。どうして最初の機能紹介にビデオ CD があったのに、ここでビデオを見せられることになるのかはよく分からないが、ゲームの合間合間にでもこんなムービーを挟めますよということなのかもしれない。「凍てついた心」と題されたバットマンのアニメがこの後始まる。しかしいくらなんでも日本で見せるムービーでバットマンはないだろう。この選択から既に 3DO に洋物の雰囲気を感じる。日本の何か有名作にはできなかったのだろうか?

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物語ではバットマンが何なのか説明が全くされないまま普通に登場する。このお話は、何か恨みをもったおじさんがレーザー光線で当たった物を全部凍らせてしまう巨大兵器を作ろうとするが、部品が一つだけ足りないので、その部品を盗みにある会社に突撃しにいく。しかし、そのことがバットマンにばれてしまいバットマンが悪役たちの犯行現場へ乱入、悪役、その部下たちと戦闘に。悪役は容赦なく当たったものを凍らせる銃を乱射し、やがて部下の足にもあたってしまい、部下の一人が動けなくなる。その後バットマンが銃によって凍った足場に着地、足場を崩してしまい光線銃で凍らせられる。悪役はやることが終わったので車に乗り込んで逃げようとするが、先ほどの足が凍った仲間が助けてくれというものの、悪役は無視、部下を引き連れてそのまま行ってしまう。ここで実は一命をとりとめていたバットマン、追おうとするがその悪役の部下が助けを懇願するのを見て無視できず・・・というところでいきなり終わる。本当にアニメの一部が流れただけ。予告編ですらない。切り取り方が下手だと思った。ちなみに切り取り元は発売されているもよう。

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次はカラーエコー。一体何なのかよく分からなかったが、じっさいに操作してみると分かった。Windows Media Player で視覚エフェクトを入にしておくと表示されるあれに類似したものを自分で再現できるものだ。実験としてはなかなか面白い。3 分だけ遊んだ。

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 最後にロードレース。このゲームは本当にひどい。よくこんな出来のものを収録する気になれたなと思うくらいひどい。まあ当時は 3D だというだけでずいぶんとすごかったのだろうけれど、それを差し引いてもゲームとしては大変粗末な内容になっている。まず理解不能なのは、最初にロードがあるのはいいとして、オプションに入るだけでも 5 秒ほどロードが入る。そして戻るのもまた 5 秒くらいかかる。オプション画面は同じく黒地に設定項目が 3 つほど白文字で並んでいるだけ。何を LOADING していたのだろうか。そしてゲームをはじめるのだが、見ての通り相当時代を感じさせる特徴的な外観。車は全部一緒。時速どころか今コースのどこにいるのか、そして今何週目かすら分からない。このゲームで一番ひどいのは、スタートすると 3 秒ほど画面が止まる。そしてなぜかその後既にスタートしており、ある程度走った状態に画面がパッと切り替わる。しかも加速度がめちゃくちゃで、コースも先が見えず、急にカーブが出現して対応しきれない。画像はこの坂の後下り坂が待っているだろうと思うだろうが、なんとこの先もまだ少し上り坂なのである。

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コースを変えることもできる。なかなか吹っ飛んだ世界観を持っているようで、見た目の古くささもあいまって、不気味だ。マリオカートみたいにキャラクターが確立されていて、それらがその世界観にあった地獄だとか虹の上を走るのならまだいいが、リアル思考の車がおとぎの世界だとか地獄を走るのがどうも不気味さを倍増させているような気がする。

フォト CD
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 何度も書いているとおり 3DO REAL は INTERACTIVE MULTIPLAYER であった。再生できるのはゲームだけではない。むしろゲームは再生できるものの一部でしかないのだ。他には何が再生できるかというと、フォト CD というのも再生できる。これは写真の画像データが入った CD のことで、写真屋さんで加工してもらえるらしい。サンプルでは、3DO ではフォト CD をどうやって扱えるのかが紹介されている。

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概要を見終わると操作説明が始まる。次世代機ならではの、画像の反転、回転、縮小・拡大など、豊富な操作方法を取りそろえる。それが終わると、今度は試しに 24 枚の写真の中から自由に動かしてみることができる。最後のを見て分かるように、拡大するとはじめはものすごくカクカクした画像になり、時間をかけて一行ずつちゃんとぼかした画像に書き換わっていく。あまり処理能力は高くない。

音楽 CD / CD-G
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 音楽 CD も同じように操作説明がある。ちなみに、これはサンプルがないので自分で音楽 CD を入れて試すしかない。

ビデオ CD
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 なんと 3DO では、ビデオ CD が再生できる。とはなっているが、どうやら AV 拡張ユニットを別途購入しなければならないとのこと。こんなに高い本体を買わせておいてそれはないだろう。しかも今度はちゃんとテレビの下に 3DO REAL がおさまっている。最初はテレビの上だったのに。ちなみに解説は別売りだからかなし。Sample CD が言うには、別売りのこれを買わないと再生できないけど、買ってくれれば高画質で最大 74 分のビデオが楽しめるとのこと。

評価
 この Sampler CD は、3DO REAL がいかなる位置づけであったかを知るのにもっとも役に立つソフトだろう。自ら紹介ソフトを付属させるゲーム機本体はなかなか珍しい。ムービーや画像の多様、また 3D のポリゴンを用いるなどして、とにかく「次世代機」を印象づけようとしていた内容であった。当時からすれば、ずいぶんと新しい印象を受け、期待をふくらませたに違いない。

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