トトリのアトリエ簡易レビュー

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ジャンル : RPG
評価 :
 ストーリー : 10/10
 グラフィック : 4/10
 戦闘 : 3/10
 操作性 : 4/10
 キャラクター : 8/10
 システム : 9/10
 
総評 : 7.5/10 (人を選ぶが絵柄とゲーム性に抵抗がなければ間違いなくお勧め)

概評

 PS3 で展開されているアトリエシリーズの第二作です。第一作にあたるロロナのアトリエは複数のエンディングを見てトロフィー達成率 68% までは進めましたが、今回はプラチナ獲得をすることができたので少々感想を書いておきます。
 まず、このゲームは人を選びます。絵柄からも分かるようにアニメ絵寄りの絵柄であるためそれに抵抗がある人はパッケージの時点で敬遠するでしょう。さらに、基本的にこのゲームは "作業" で埋め尽くされています。どのゲームだって結局はお使いの繰り返しですが、色々と手段を変えてお使いをさせることで飽きさせないような工夫がなされています、しかし、このゲームは序盤で行っていることを終盤までずっと繰り返すため、人によっては楽しみを見いだせず序盤で投げてしまう可能性があります。しかし、それらの面を踏まえてもこのソフトにはそれを補って余りある魅力があります。以下、軽く RPG として重要な 6 点について触れていきます。
 このゲームの戦闘と操作性は正直いって酷く、RPG として失格のレベルです。この部分だけはほとんど前作と相変わらずと言っても言い過ぎではないでしょう。それでもここまで粘ることが出来たのはキャラクターとストーリー、つまり RPG (このゲームは練金 RPG と称していますが) として核になる部分、およびこのゲーム特有のシステムである "調合" というシステムが非常に秀逸だったからだと思います。逆に言えば戦闘と操作性が改善されれば文句なしの名作認定できると思います。
 少なくとも戦闘という面においては、前作ではあくまで冒険はおまけという位置づけであったため、納得がいかなくもなかったのですが、今作は "冒険者となって母親を探す" ことができなければエンディングを見ることができないため、前作のような "調合のための冒険" から "冒険のための調合" へと、かなり方向性が移ってきています。そういう意味で戦闘を前作とほぼ変わらないまま放置したのは酷すぎると言いたいです。どのような不満があるかというと、まず戦闘というのは RPG において重要な要素の一つであり、最も多い回数こなさなければならない出来事の一つでもあると思います。そういう意味で戦闘に戦略性、多様性を持たせるのは RPG の責務だと思っています。しかしこのゲームではスキルがキャラごとに指折り程度しか用意されておらず、しかも使い分けるような機会がほとんど訪れないためボス戦ともなると一つの技を延々とループし続けてボスが倒れるまで粘るなど戦略性のかけらもない戦闘を繰り返すことになります。さらに、このゲームには全員 HP/MP ともにほぼ全快+戦闘不能状態回復というチートのような回復アイテム (エリキシル剤) が存在するため、唯一アイテムを使えるのはトトリだけなのですが、ほとんど・・・いや、全てといっても過言では無いボスがトトリでエリキシル剤使用→他のキャラは同じスキル・・・の繰り返して勝利できます (このゲーム最強のボスですらこれで余裕の勝利でした)。もっとスキルを多くして、使い分けられるような場面を作ったり (せっかく属性への耐性や弱点という仕組みがあるのだから) しないと色々もったいないような気がします。
 操作性に関してはも前作とあまり代わり映えしません。相変わらず敵が全然おらず何も無い、無駄に広いマップを低速な主人公が意味も無く時間をかけて走り回ったりアトリエに帰ってきたあと 1 秒くらい止まったり装備の詳細は外さないと見れなかったり・・・挙げればもっとありますがこのゲームの操作性 (移動性など含め、ゲームとしての利便性も含めた) は間違いなく悪い部類です。少なくとも前作のようにどこでもフリーズしまくるという致命的な不具合がなくなっただけ評価できますね。前作は 1 週するのに 4-5 回フリーズしたのですが今回はプラチナトロフィー取得まで 1 回もフリーズしませんでした。この点だけは (当たり前のこととはいえ) 感動しました。
 ストーリーとキャラクターは文句なしでしょう。典型的というかどういう人物か早期につかみやすい、特徴的なキャラが多数登場するためすぐに馴染むことができると思います。ロロナのアトリエの登場人物もほとんど出演していて、前作を意識したイベントも結構あるので (前作は今作よりもっと操作性が酷い上に頻繁にフリーズするので無理にはすすめませんが) ロロナのアトリエを一通りやるとさらに楽しむことができるでしょう。アストリッドやジオなども、今作は名前だけの出演ですが一応出てきます。前作のキャラで唯一、毎月 15 日になるとアトリエにやってきて便利な素材を売ってくれたコオルだけは名前すら出ておらず、完全にいなかったことにされているようです。
 また次回作含めて 3 作の中でもストーリーは突出して素晴らしいです。トトリのアトリエは "冒険者となり、錬金術の手を借りながら行方不明になった母親を見つける" のが目標です。他 2 作にはなかった悲しい場面や感動の場面もあるため、是非とも母親の行方をプレイして確かめて欲しいと思います。なお、この作品とメルルのアトリエを両方プレイする予定の人は注意が必要で、メルルのアトリエでは序盤の方でトトリがこのゲームのトゥルー ED の内容を全部話してしまうという暴挙に出るため、両方やる予定がある場合、必ずこちらを先にプレイしましょう。
 グラフィックは PS3 のソフトとして見るなら、他に見劣りすることは避けられませんが、たとえば背景の木が揺れてないからリアルじゃ無いとか、水が波打ってないからリアルじゃ無いとか、そこまで気にしないレベルなら全然気にならない程度だと思うので問題ありません。そして前作と比べてという意味でならば、満点を挙げてもよい位進化しています。特にキャラクターがより立ち絵に近い雰囲気になっており、前作のように、設定では 10 数歳であるはずのロロナがどう見ても小学校低学年くらいの年齢にしか見えないような 3D キャラになっているというような違和感を覚えることはなくなりました。
 最後にこのゲームのシステムですが、このゲームには二つの重要なシステムがあります。"冒険者免許" と "調合" です。前者はトトリのアトリエから新たに導入されたシステムで、いうならば "ゲーム内のトロフィーシステム" です。特定の条件を満たすと冒険者ポイントがもらえて (右)、たまったポイントで冒険者ランクが上がっていくという仕組みになります (左 : 赤い枠内)。
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ポイントの種類は戦闘、依頼、探索、図鑑に分かれ、戦闘は特定のボスモンスターを倒すとか、特定の種族を 10 体倒す、依頼は特定の依頼を何回こなすとか良い評価を何回出す、探索はどこの目印を見つけるとかどこにある採取ポイント全てで採取を行う、図鑑は沢山の種類のモンスターと戦ったり調合をいろんな種類したり・・といった具合です。
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ポイントがたまるとこのようにランクが上がります。ランクが上がると行くことのできる探索ポイントが増えるため、出来るだけ早くポイントをためることが望まれます。なお、4 年目の 6/1 までに一定のランク (上の画像にある PLATINUM ランク) まで上がらないとゲームオーバーになるので注意が必要です。これをクリアすると 6 年目の 6/1 までもうちょっと遊ぶことができるようになります (免許更新後は母の行方を捜すことがエンディングへの条件となります)。
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今作では地図の上に探索ポイントが点在していてそこを選んで素材を集めたりしていくかたちになります。前作はダンジョン (というよりひとつの大きな探索ポイントの塊) を選んでその中にいくつか採集ポイントがあるという形で、探索ポイントに入ること自体に日数消費 (場所によって 1 日や 4 日など) があり、その中での戦闘・採集には消費がないという感じでしたが、今回は探索ポイントに入ること自体は一律 1 日しか消費せず、その探索地点で戦闘を行うか採取を行うと日数が消費していくという仕組みに切り替わりました。採取は 1 回につき半日、戦闘はだいたい 0.2 日?程度の消費になります。また移動日数が異常なまでに多いので頭を使って効率よく進めていかないと、すぐに期限が来てゲームオーバーになると思います。少なくともどういうルートでどのような素材を集めていくか計画をたてず、あの素材が必要になったからとその場その場で場当たり的に、無計画に遠いところに飛び出しまくっていると詰みます。そういう意味で難易度は PS3 の 3 作の中では一番高いと思います。
 調合は、上の戦闘・採取によって集めた素材アイテムを使って、いろいろなアイテムを作り出すシステムです。
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アイテムによっては、採集した素材だけでなく、調合によって得られたアイテムも材料として必要にするものもあります (上の画像がそう)。
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このように、素材となるアイテムには "特性" と呼ばれるものがついており、アイテムに追加効果を与えることができます。たとえば、使用アイテムに "使用回数+2" という特性をつけると、そのアイテムは使用回数が 2 回増えたりします。爆弾などの敵に使うアイテムに、"最後の一撃・小" を付けると、最後の 1 回の使用のときだけ威力が 25% 上昇したり、特性は様々です。当然、装備の素材に使用回数系の特性を付けても意味がありませんし、そもそもアイテムの種類によっては付けられない特性も存在します (上の画像のように、全能力プラス系の特性が左のリストに載っていないのがわかります)。この辺はよく考えなければならない点であり、かつ面白い点でもあります。さらに、上の画像からも分かるように、調合アイテムの効果は特性だけでなく使うアイテムによっても変化します。貴重な素材であればあるほどゲージが増えて、アイテムの効果が上がっていく仕組みです。しかも、画像左側にあるように、特性は何でも付け放題ではなくて、つけられる特性でも切り捨てなければならないこともあります。それは "コストレベル" という仕組みによるものです。使う素材に応じて特定のコストレベルが割り当てられ、その合計の範囲内でしか特性をアイテムにつけることができないのです (最大5個)。そのうえ最終的にできあがるアイテムの品質によっても効果が違うため、単純に見えて実は調合はものすごく頭を使うシステムになっています。このゲームが同じ作業の繰り返しであるにも関わらず面白いのはこの点の寄与も大きいと思います。
 ちなみに装備は 3 種類装備でき、武器、防具、アクセサリがありますが、そのうちアクセサリだけは自分で直接合成できます。残りはそれぞれ "インゴット類" 、"布類" のアイテムを合成し、武器屋に持って行って調合をお願いすることで作成できる仕組みです。前作は確かインゴットとクロースというアイテムにそれぞれシルケスとかネイロンフェザーみたいな効果をつけて強い武器防具を作る仕組みだったと思いますが今回はそれぞれ個別のアイテムになっています。
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布やインゴット系アイテムを作ったら武器屋に持って行ってお願いすれば作れます。作った際にはお金を消費します。調合したアイテムの種類により作れる装備の強さも変わります。このように調合は行うこと自体は作業でありながら素材選びの奥が深いため最初から最後までずっと付き合わなければならないにもかかわらず飽きることのないシステムに仕上がっています。
 結果として、万人におすすめできるとは思いませんが、凄く敵によく効く (それも大きい敵専用とか多数専用みたいに属性によって使い分けができる) 道具や、強い武器防具などを作るにはどのような素材をどれだけ持ってくれば良いかなど、アイテムの属性を考えつつの調合は本当に面白いので興味があれば是非挑戦すべきだと思います。プラチナトロフィー取得もそこまで難しい部類ではありませんが、アイテム作りやイベント消化を効率よく進める思考がなければ基本 2 週で済むところをもっと周回しなければならなくなるかもしれません。攻略サイトを見てどのような手順でイベントを消化していくか攻略チャートを作れば万全だと思います。

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